ジャパン・シンフォニア」は音楽監督、井上喜惟の「国内のみならず、日本から海外に向け本格的な音楽を発信するオーケストラを作ろう。」という提唱のもと、2003年秋に発足した。その主軸メンバーには音楽監督、井上喜惟同様に長い年月欧州での研鑽、演奏活動暦を持ち、現在も海外と日本を行き来している音楽家たちが集まった。また、メンバーの多くも最近海外から帰国したり、欧州での留学・演奏経験者である。充分な準備による音楽的な方向性の相互理解を通し、「オーケストラは巨大な室内楽」であるという、本来の原点に立ち返ることをポリシーとして掲げている。その意味でも他のオーケストラとはひと味もふた味も違うものがある。

2003年12月の第1回定期演奏会ではロシアの巨匠ピアニスト、エフゲニー・モギレフスキーをソリストにシュニットケのピアノ協奏曲、ワイルの交響曲第2番を取り上げ、音楽誌で「スケールの大きな音楽作り」「不思議で面白いオーケストラ」と評された。聴衆からは「大事件に立ち会った」「今年のベスト」「エキサイティングな演奏団体が生まれた」等のコメントが寄せられた。2004年に行われた定期演奏会ではさらに多くの音楽評論家、音楽ファンから「まるで昔のウィーン・フィルのようだ・・・。」「こんな楽団が日本にあるのか?」と絶賛と驚きの声があがっている。
2009年シーズンよりコンサートミストレスに植村理葉を招き、第12回定期演奏会(2009年4月)の公演は「より柔軟でしなやかな響きが会場に充満した。」と絶賛された。

年2回行う定期演奏会の他、毎夏行うBIJファミリーコンサートは未就学児から大人まで、本物の音楽に触れる機会として高い評価を得ている。
映画製作にも積極的に協力し、これまでにユースケ・サンタマリア主演の「交渉人・真下正義」や鈴木京香、広末涼子他が主演した「Flowers」にも出演している。
定期演奏会ではモーツァルトからウェーベルン、シュニットケまで幅広い作品を取り上げているが、CDとして発売されたベートーヴェン「英雄」、ブラームス交響曲第1番、マーラー交響曲第4番は産経新聞、レコード芸術、音楽現代各誌で推薦盤として注目された。
評論家コメント
●連載 許光俊の言いたい放題 第93回(HMVホームページ評論家エッセイ)
●克服できるか?日本のオーケストラの弱点〜井上喜惟とジャパン・シンフォニアの挑戦
  池田卓夫=日本経済新聞社文化部編集委員
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